映画の素晴らしさ

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長く続く映画の歴史

映画の歴史はテレビよりもずっと深いものです。家庭にテレビが普及するよりもだいぶ以前から、映画は存在し続けていました。人々に開かれた娯楽として、人を魅了するエンターテイメントとして、映画は長きに渡って娯楽の王様として君臨し続けているのです。

映画の発祥は19世紀の後半にまで遡ることができるようです。まさに100年以上の歴史があります。それは「写真」を現実の運動に紐付けて記録できないかというもの、つまり「連続写真」の発想からはじまりました。現在ではデジタルハイビジョンなどという言葉も一般的なものになるほど、映画の技術は発展しています。高精細な画像は「当たり前」という状態になっていて、綺麗な映像であることは半ば常識です。

ですが、映画の始まりはまずは「動画」として時間軸を、人や風景の動きを、時間とともに記録するという技術からはじまりました。それはカラーでもありませんし、音声もなかったのです。人はただ、スクリーン上に違う時間軸で、別の世界が存在することに驚愕したのです。最初に放映された映画はショートフィルムだったようです。駅のプラットフォームに列車が到着する様子や、工場から人が出て行く様子など、その当時の日常を切り取ったショートフィルムが放映されました。特に列車のショートフィルムでは、観客は迫ってくる列車の映像に恐怖を感じ、客席から逃げ出したという逸話もあるほどです。

当時はテレビなどはありませんから、スクリーンに投影してそれをみんなで楽しむという、現在のシアターの様子と同じだったようです。つまり、映画はその始まりから今日まで、上映されたものを一同に会して楽しむというカタチは変わっていないのです。100年も続くエンターテイメント。しかも日々進化していて、私たちは常に新しいものを観たいと考えているほどの、娯楽。そのようなものは映画を除いて他にはないのではないでしょうか。その当時からシアターはシアターであり、映画は映画だったのです。

最初は風景を撮影しただけの映画も、やがて「ストーリー」が付加されるようになりました。今生きているのとは違う時間軸で展開される物語を、人は存分に楽しむようになったのです。

日本での最初の映画は1899年、明治32年に遡るそうです。私たちの祖父母ですら、生まれていなかった時代かもしれません。まるまる1世紀以上も私たちの近くに存在し続けた映画は、いつの時代も娯楽の頂点に居続けたのかもしれません。ただ「観る」だけで引き込まれるエンターテイメント。誰でも簡単に楽しむことができるエンターテイメントとして、映画は確実な存在として、私たちの文化に根付いたのです。それは世界共通の文化であり、国境を超えて、言葉を超えて発展し続けているのです。それほどまでに長く続いているため、私たちは映画のない暮らしなどは想像もできないのです。

沢山の映画監督が映画を作り、そして沢山の人に影響を与え、また新たな映像作品が作られる。それは文化の継承でもあり、この先ずっと続いていくことであるのは間違いありません。私たちはそれらの作品の数々に、これからもずっと接していくことになるでしょう。映画は1世紀を超える文化なのです。

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