映画の素晴らしさ

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映画と音楽の関係

ほとんどの映画作品には「音声」が収録されています。また、その作品をより盛り上げるための「音楽」も、欠かせない要素になっていることでしょう。

音楽はそれ単体でひとつの芸術として成立するものです。音楽は映画よりもさらに深い歴史を持っています。まさに私たちの「文明」の歴史と共に歩み、時代に合わせて進化してきたものといってもいいでしょう。私たちは生まれてから成長するに至って音楽を自然に受け入れ、音楽とともに歩んできたようなものです。私たちの身近なところに音楽がずっと存在していて、意識していてもしていなくても、音楽は私たちと共に在るのです。

音楽自体はさまざまな場面において用いられます。「音」自体は空気が振動して私たちの耳に届くものですが、単純にそのような物理現象では語り尽くせないほど、心に訴えかけるものもあるのです。生活の中での何気ない場面、気分を高揚させたいとき、雰囲気をより奥深いものにし、その時間を楽しみたいときなどに、私たちは自分で聴く音楽を選んだり、またはその場に流れている音楽を楽しんだりするのです。

そのような音楽が映画作品に用いられるのは半ば当然といえるかもしれません。日常生活で音楽がここまで身近であり、その場の空気、雰囲気、私たちが感じる情緒を左右する存在として成立している以上、その作品を期待以上に高めることができるチカラも持っているのです。事実、音楽と映像の融合によって私たちはその作品をより深く、しかも自然に感じることができるのです。音楽が私たちの情緒に訴えかけるものと、映像として私たちの目に届くものが融合した瞬間に、それはあらたな次元のチカラを得ることになるのです。

演出によってあえて音楽を収録していない場面、あるいは一切音楽を使わない演出の作品以外は、「音楽」はその映画のもうひとりの主役であるともいえるのです。心躍るアクションシーンではより発奮できるような音楽を、そして悲しい場面ではよりそれを引き立てることができる音楽を、自然に溶けこんでいるほど、作品と一体になって私たちの心に、情緒に、感性に、自然に、そしてより深く突き刺さるのです。

ですからその映画作品を象徴するものとして音楽単体でソフト化され販売されることもあります。「サウンドトラック」と呼ばれるものです。映画が評価される際、音楽が単体で評されることもあるほどです。人の演技も芸術なのだとしたら、まさに映画は総合的な芸術の集大成といってもいいでしょう。それぞれの要素がそれぞれ、独立しても芸術として成立するということです。プロフェッショナルな作品の融合体、究極のエンターテイメントとして、ずっと君臨しているのが「映画」なのです。その映画のために特別に制作された音楽は、よりその世界にマッチしてものであることは間違いありません。映像と共に聴いている際には気がつけないことが、サウンドトラック単体で鑑賞すればわかるかもしれません。本編の効果音にかき消されていた細かい技巧などがそこにあるのです。それらを辿り、楽しむことも、またひとつの映画の楽しみ方といえるでしょう。音楽は映画にとって必要不可欠なものです。改めて、楽しんでみてはいかがでしょうか。

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